2020年7月14日
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人間は判断力の欠如によって結婚し、忍耐力の欠如によって離婚し、記憶力の欠如によって再婚する。
アラマン・サラクルー(フランスの劇作家)
調停を実施するための技法(スキル)についても、調停委員の間で個人的に伝達させるにとどまり、それも系統的に技法の訓練がされることなく、現在に至っています。
<ケース>こちらが離婚を望み、相手方が離婚を望まない離婚調停
調停委員が、依頼者に対し、復縁するよう責めるような言動を繰り返すなど、明らかに不公平な態度を示すものがあった。
調停委員が双方の主張を歪めて伝え、かえって紛糾するときもある。
ではどのように調停委員会と付き合っていくのが良いか?
Q. 公平性よりも調停において強硬な主張をした方が利益を得ていないか?(N弁護士の質問)
A.(H調停官の意見)
経済的な面から言えば、強硬な姿勢の方が「得」という傾向があることは否定できない。
A.(Z調停官の意見)
強硬な主張を続ける方が得をすることのないよう、あえて説得するよう努力する。
Q. 説得しえそうな当事者を説得しようとする傾向はないか ?(N弁護士の質問)
A.(H調停官の意見)
法的な落としどころの範囲から離れて、話しやすい方を説得することはない。しかし、「早期の紛争解決に移行しないことによる精神的負担の軽減」をより自分の人生にとってプラスあろうと評価すると思われる当事者に向けて説得を試みる傾向はあると思われる。
「これがダメなら、これではどうでしょう?」とドンドン創造的な案を作り出せる代理人。
※依頼者との信頼関係が気づかれていることが前提となる